2023-02-07から1日間の記事一覧

短編小説 カッコウはもういない

大卒で会社に就職し、一か月が経った頃だ。どこからかやってきたカッコーの鳴き声を聴きながら、趣味の一つである読書の世界を旅していた時、自分の部屋のインターホンが鳴った。無機質で、ラッパのような高さはなく、心躍らない機械的な音。読書の世界から…