苦手なものも知れば好きになる、と言うお話

 先日の土曜日、なんとなく暇になった午後。前々から友達に勧められていた、ジョジョの奇妙な冒険、のアニメを初めて見たんです。第一部のアニメが2012年。僕が高校二年生、毎日道着を着て汗をかき、好きな女の子にヤキモキしていた頃なんですが、その時は名前を知っていても、見たことのない漫画でした。正直、絵柄が苦手で興味もなく、友達が楽しそうに話すのを耳で聞いていたくらいで、自分の心が見よう、と傾くことはなかったんです。

 それで、先日の土曜日。なんとなく暇になった午後、ガンプラを作るついでにスマフォで見たんです。

 後悔しましたね。

 こんな楽しいアニメに興味を向けなかったことを。

 ミュージカル歌劇のようなセリフ回し、飽きない展開の速さ、無茶苦茶な理論なのに妙に納得させられてしまう情熱に、すっかり頬が緩んでいました。

 苦手だな、と思った絵柄も、だんだんと気にならなくなり、今はむしろ素敵だなと思うようになったんです。

 早く休日が来たら続きを見たい……そう思うぐらいに、心が熱くなる。

 苦手なものに近づくのは、後悔よりも案外、新しい好きに出会える可能性の方が大きいのかも知れませんね。