孤独な一人旅のすすめ

  孤独な一人旅をしていると、寂しくない?と聞かれることがあります。

 確かに、夜ホテルで横になると寂しさを覚えることはあります。

 家族や友人がいれば思い出を、恋人とならより甘い時間を過ごせるかも。

 でも、旅先で美味しい物を食べたり、美術品を眺めたり、雅なお店を訪ねるとつい、家族や友人のことが頭に浮かびます。

 これは美味しく思うだろう?

 これはわらうだろうか?それとも感心してうんうんと頷くだろうか?

 一人なのに、自分以外の誰かのことを想う。

 どこへ行ってもそんな感じ。

 一人旅は結局一人じゃないんです。

 むしろ、自分以外の存在を意識する。

 そんなことを頭で理解すると、自分は一人では生きていけないと思います。

 生物、一人の大人としては情けないだろうけど、情けなくても誰かと生きていきたいもんです。

 孤独な一人旅をするといつもそんな感じ。

 その気持ちを忘れたくないもんです。